衆議院議員総選挙のお礼

 平素より私どもの活動に対するご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。大草芳江です。昨日(2021年10月31日)投開票が行われた衆議院議員総選挙におきまして、大切な一票を私に投じてくださった宮城1区(青葉区、太白区1区)の13,174人の皆さま、本当にありがとうございました。「科学・技術の地産地消」実現にむけて皆様からあたたかい応援とご支持を頂きましたこと大変有り難く、心より感謝申し上げます。

 日頃より私どもの活動に多大なるご理解とご支援を頂いております皆さまからは、共有している問題意識と目指す社会像を、被選挙権を行使して広く訴えていくことに対する激励のお言葉を多数頂戴し、大変心強く存じました。また、街頭演説では幅広い年代の方から応援の声を直接いただけることが日に日に増え、私どもの訴える問題意識や目指す社会像が一定数届いた手応えを感じることができました。街頭であたたかい応援や演説に対する共感・納得の言葉をかけてくださった皆さま、わざわざ喉飴や軽食、飲み物などの差し入れまでしてくださった皆さま(おかげさまで毎日元気に演説できました)、メールやTwitterであたたかい応援のメッセージを送ってくださった皆さま、スピーチ方法のアドバイスをくださった皆さま、以前から応援しているとお声がけくださった皆さま、別の街頭活動中なのに意見交換・応援してくださった皆さま、毎日のように私の演説を見守って応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。「科学・技術の地産地消」実現という単一公約にもかかわらず、今回が初めての選挙という18歳の方から、日本の次世代の発展を願うシニア世代の方まで、幅広い年代の方々からご賛同の声を頂戴しましたこと大変心強く、それこそが私どもの今後の活動の大きな糧となります。

 これからも私どもは、「知的好奇心を育み、自らのアイディアを形にする創造力の育成こそが、その人の心と未来、そして社会を豊かにする何よりの源泉になる」という2005年の起業以来の強い信念のもと、「科学・技術の地産地消」実現に向けて、ここ仙台・宮城の地で自分たちができることを一歩一歩積み重ねて参ります。「科学・技術の地産地消」実現をどうか引き続きあたたかく応援いただけましたら幸いです。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

大草 芳江



街頭演説(フルバージョン)

 このたびの衆議院議員総選挙(宮城県第1区)に無所属で立候補した、大草よしえです。私は2005年、東北大学大学院在学中に起業し、ここ仙台・宮城の地で16年間、科学教育を一貫して実践して参りました。はじめはお客さん40人から始まった「サイエンス・デイ」という科学イベントも今では1万人規模の全国最大級の科学イベントに成長し、育成した中高生が毎年のようにIoT、科学技術の世界大会で入賞できるようになったのも、300を超える、ここ仙台や宮城の大学・研究所・企業等が協力をしてくださっているおかげです。
 なぜこんな我々に大学や企業等が協力してくれているかと言うと、ニュース等でもよく言われているように、日本の研究開発力や国際競争力が著しく低下している現状を非常に憂いているからです。そもそも日本は、資源がない国で、人間の脳みそで頑張るしかない国です。にもかかわらず、日本は、次世代の創造力を育む教育が諸外国と比べて圧倒的に脆弱なことがその根本的な問題であり、このまま日本が新しいものを生み出せなくなってしまえば、日本は生きていけなくなるのではないか。その強い危機感と問題意識を共有しているからこそ、仙台・宮城の大学や企業が我々に協力をしてくださっているのです。
 そもそも真に日本という国を強くするためには、中央集権的なトップダウンによる意思決定ではなく、その土地その土地が、自らの意思で、自らの優位性を認識し、その土地に根ざした資源を活用しながら人を育て、研究をし、産業を育むサイクルが、まずはその土地の中で循環することが不可欠であると我々は考えております。それがひいては、日本全体の多様性を担保し、日本の国力につながる、何よりの源泉になる。それが我々の強い信念であり、この強い信念を『科学・技術の地産地消』と銘打ち、これまで16年間、ここ仙台・宮城の地で実践して参りました。そして、それこそが今の日本に必要であることを訴えるために、私は被選挙権を行使して問題提起をしております。「科学・技術の地産地消」実現にむけて、どうか応援をお願いいたします。

 私は「知的好奇心を育み、自らのアイディアを形にする創造力の育成こそが、その人の心と未来、そして社会を豊かにする何よりの源泉になる」という信念のもと、 2005年東北大学大学院在学中に起業して以来、「科学・技術の地産地消」をスローガンに、ここ仙台・宮城の地で大学・研究所や企業等約300団体と連携しながら、16年間一貫して活動して参りました。

【写真】学都「仙台・宮城」サイエンスデイ(主催)の中心的役割を担う。


 新たな価値を生み出すプロセスを子どもから大人まで体験できる一般向け科学イベント『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』を2007年から手弁当で開始。来場者40人からスタートした『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』も現在は、大学や研究機関、企業等、多様な主体からの賛同を得て、出展者160団体・来場者1万人を超える全国最大級の科学イベントに成長しています(図1)。

【図1】学都「仙台・宮城」サイエンスデイの来場者・出展者・賞創設者の推移
 (2020年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から開催中止、2021年度はオンライン開催)


 サイエンス・デイの活動をベースに、「科学・技術の地産地消」実現のための科学教育ネットワーク『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』を構築しました(図2)。本趣旨に賛同する会員は、約300団体(地域の大学・研究機関や企業、行政・教育機関や経済団体等)、個人会員で約2万5千人にのぼります(2021年10月現在)。

【図2】学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ(文部科学省所管・科学技術振興機構2013年度採択事業/提案機関:宮城県、運営機関:NPO法人 natural science、コーディネーター:大草芳江)


 また、自らのアイディアを形にする基礎力と創造力を育成するために『科学・技術講座』を受益者負担で開講し、小学生から大学生までを中長期スパンで育成しています。創造力を育成した人材は、IoTの学生向け国際コンテスト「国際イノベーションコンテスト」の世界大会に、日本代表チームとして通算7回3年連続出場し、世界1位入賞(計2回)や特許取得のほか、文部科学大臣賞・総務大臣賞受賞等、合計77賞を受賞しています(2021年10月現在)。内発的モチベーションを原動力に生まれた、その柔軟で革新的なアイディアは、世界からも高く評価されています。

【写真】科学的な基礎力と創造力を養う『科学・技術講座』の開発・実施(対象:小学生~大学生)。育成した受講生たちは各種コンテストに出場(入賞実績のべ約77)。「国際イノベーションコンテスト」世界大会に日本代表チームとして通算7回出場(2012~2021年:計7回)、うち世界1位入賞が2回(2015年、2017年)、2019年は大会史上最年少出場の中学1年生が世界3等に入賞。


 さらに、形にしたアイディアを事業化し、この地で産業を興すロールモデルをつくるべく、東北大学発ベンチャー企業を設立(2020年)。医学部・工学部との共同研究により、その革新的なアイディアは新規性・進歩性を有することが国際調査で認められ(PCT出願完了、国内並びに国際特許に移行中)、医学的エビデンスに基づいた新たな市場の創出にむけて、現在、大手企業等と連携して商品開発中です(2022年リリース予定)。


 実は、私がこのような科学教育を志した理由が、私自身が理学部出身でありながらも、「科学離れ」の典型であったこと、そして主体性や創造力に強いコンプレックスを抱いていたことが、活動の最大のモチベーションになっています。知的好奇心なくして創造性は生まれません。自分自身を含めて、どうすれば人間が生まれ持っている知的好奇心を引き出し、創造性を育む社会をつくることができるのか?が私の人生のテーマです。知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、民間だからこそできることがあると、ひとつひとつ実践を積み重ねてまいりました。

内閣府・文部科学省、研究者から企業経営者、小中学校教員、小中学生や大学生まで、多様な主体からの依頼で、自身の経験から科学教育の重要性を講演(約60件)。(写真提供:TEDxTohoku )
※ 内閣府でのプレゼン動画をご覧になれます

 しかしながら一方で、民間の立場でできることとできないことの限界も、活動をすればるするほど、強く感じるようになりました。それは、自らのアイディアを形にして新たな価値を創造する力(AIや機械等では置換できない人間らしさ)が今後ますます重要になる中、日本の教育の仕組み自体が、もっと根本的に変わってくれなければ、いずれ科学技術創造立国の根本が崩れ立ち行かなくなるのではないか、という強い危機感です。

 「国がおこるのも、ほろびるのも、まちが栄えるのも、衰えるのも、ことごとく人にある」(山本有三「米百俵」)。変化予測が困難な時代を前に、子どもたちが生まれ持つ知的好奇心を引き出し、創造力を育む教育を、家庭環境によらず、誰もが受けることができる仕組みを日本に創る必要があるのではないか。それを仕組みとして実現するためには、社会的なコンセンサスが必要不可欠であるがゆえ、被選挙権を行使してこの問題意識を広く訴えていくしかないと痛感し、このたび立候補を決意した次第です。

 学都「仙台・宮城」には、それを実現できるだけのポテンシャルがあることを私はこれまでの16年間の実践の中で確信しています。そして、そのポテンシャルを形にできるのが、今だと感じています。大草よしえは、そのポテンシャルを形にし、学都「仙台・宮城」発の「科学・技術の地産地消」の実現を目指します。

総合科学技術会議の大臣・有権者会合の地域開催において、一般の人々の立場に立った科学コミュニケーションの重要性について意見表明し、大臣や有識者議員らと意見交換(写真提供:内閣府)


 「科学・技術の地産地消」を生態系(エコシステム)に例えると、自らのアイディアを形にする創造力育成は「種」、大学や企業など知的資源との連携による共同研究・開発は「発芽」、形にしたアイディアで新たな産業を興すことは「開花」です。そして、得られた「果実」が仙台・宮城、東北を豊かにし、また次代の種を次々と生み出す土壌になります。大草よしえは、このエコシステムをこの地に根付かせる仕組みを16年間の実践をもとに提言いたします。




PROFILE

大草 よしえ(おおくさ・よしえ)

1995年富谷町立富ケ丘小学校卒業
1998年富谷町立日吉台中学校卒業
2001年宮城県泉館山高等学校卒業
2005年東北大学理学部卒業
2005年東北大学大学院在学中に有限会社 FIELD AND NETWORK 設立、取締役に就任
ひとり新聞社「宮城の新聞」主宰、科学や教育をテーマに約500本の取材記事を執筆、中高生むけに発行
2007年知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて 特定非営利活動法人 natural science 設立、理事に就任
2007年東北大学大学院生命科学研究科中退
2007年科学のプロセスを子どもから大人まで五感で体験できる『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』主催を開始。学都「仙台・宮城」サイエンス・デイの主催者として計画立案から運営まで1から担い、2017年(第11回)には来場者1万人を超える全国最大級イベントに成長。
2013年「科学・技術の地産地消」実現のため『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』設立(国立研究開発法人科学技術振興機構「ネットワーク形成地域型」採択事業。提案機関:宮城県、運営機関:特定非営利活動法人 natural science )。主コーディネーターとして地域資源を教育的価値へ変換する活動を企画・立案・運営し推進、本コミュニティへの参加機関は大学・研究機関・学会等で約300団体、個人会員は約2万5千人に(2021年現在)。

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