このたびの宮城県議会議員選挙の開票結果につきまして、
誠に残念ながら、当選に至ることができませんでした。
私・大草よしえを応援・ご支援してくださった皆様、
私に投票してくださった6,236人の皆様に心より御礼申し上げます。

今回、様々な方々からの応援とご支援のおかげで10月18日から26日までの9日間、
私の問題意識と目指すものを、主に街頭演説を通じて、多くの方に訴えた結果、
普段なかなかお会いする機会のない方々も含めて、私の問題意識に共感いただき、
応援いただいたり、お話やご意見等をいただく機会をいただいた経験は、
今後の活動の大きな糧になりました。

当選まであと390票弱という結果については、悔しい気持ちもある反面、
これが現時点での自分の実力であると受け止めると同時に、
今回やれることをやれるだけやって力を出し切り、
今後の活動の大きな糧を得ることができた手応えがあったこともあり、
不思議と充足感の方が上回っている感覚でおります。

これからも、これまで行ってきた科学教育活動を充実化させていくとともに、
科学教育の重要性を訴えていく活動を続けて参りたいと存じます。
引き続きご理解とご協力を賜りますよう何卒よろしくお願い申しあげます。

 私は科学教育による地域づくりを志して、2005年、東北大学大学院在学中に起業して以来、『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』等、科学の“結果”だけでなく“プロセス”を教育につなげる活動を、地域の大学・研究機関や企業、教育・行政等と連携しながら実践してまいりました。

【写真】学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ主催者として計画立案から運営まで大草芳江が1から手掛けている。


 わたしたち1団体からスタートした『学都「仙台・宮城」サイエンス・デイ』も、既存の枠を超えた多様な主体からの賛同を得て、現在では出展者100団体・来場者1万人を超える全国最大級の科学イベントに成長しました(図1)。民間主導で自立運営している大型の科学イベントは全国的にも稀で、他地域からも注目を集めています。

【図1】学都「仙台・宮城」サイエンスデイの来場者・出展者・賞創設者の推移


 さらに地域資源を活用して科学の“プロセス”が教育的価値として地域に還元されることを実感できる循環システムを「科学・技術の地産地消」モデルと名付けて提唱し、これまでの活動をベースに、2013年、文部科学省所管の科学技術振興機構(JST)の採択を受けて『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』(提案機関:宮城県、運営機関:特定非営利活動法人 natural science 、コーディネーター:大草芳江)を設立しました(図2)。

【図2】学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティの推進モデル

 本趣旨に賛同するコミュニティ会員数は、地域の大学・研究機関や民間企業、行政・教育機関や経済団体等で約300団体、個人で約2万5千人にのぼり(2019年8月現在)、本分野における地域での理解の輪は広がっています。

 また、育成した受講生たちは、学生向けのIoTものづくり国際コンテスト「国際イノベーションコンテスト」の世界大会に毎年のように出場し、世界1位入賞や特許取得等の成果をあげる等、これまで14年間、「科学教育による地域づくり」を実践してまいりました。

科学的な基礎力と創造力を養う『科学・技術講座』の開発・実施(対象:小学生〜大学生)。育成した受講生たちは各種コンテストに出場(入賞実績のべ約60)。「国際イノベーションコンテスト」世界大会に日本代表チームとして計5回出場(2012〜2019年:計5回)、うち世界1位入賞が2回(2015年、2017年)、2019年は大会史上最年少出場の中学1年生が世界3等に入賞。


 実は、私がこのような科学教育を志した理由が、私自身が理系(理学部)出身でありながらも、「科学離れ」の典型であったこと、そして主体性や創造性に強いコンプレックスを抱いていたことが、活動の最大のモチベーションになっています。知的好奇心なくして創造性は生まれません。自分自身を含めて、どうすれば人間が生まれ持っている知的好奇心を引き出し、創造性を育む社会をつくることができるのか?が私の人生のテーマです。知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、民間だからこそできることがあると、ひとつひとつ実践を積み重ねてまいりました。

【写真】研究者・技術者から企業経営者、小中学校教員、小中学生や大学生まで、多様な主体からの依頼で、科学教育の重要性を講演している(約50件)。(写真提供:TEDxTohoku ※プレゼン動画をご覧になれます)


 しかしながら一方で、民間の立場でできることとできないことの限界も、活動をすればるするほど、強く感じるようになりました。それは、自らのアイディアを形にして新たな価値を創造する力(AIや機械等では置換できない人間らしさ)が今後ますます重要になる中、日本の教育の仕組み自体が、もっと根本的に変わってくれなければ、いずれ科学技術創造立国の根本が崩れ立ち行かなくなるのではないか、という強い危機感です。

 「国がおこるのも、ほろびるのも、まちが栄えるのも、衰えるのも、ことごとく人にある」(山本有三「米百俵」)。変化予測が困難な時代を前に、子どもたちが生まれ持つ知的好奇心を引き出し、創造性を育む科学教育を、家庭環境によらず、誰もが受けることができる仕組みを小中高校に創る必要があるのではないか。それを仕組みとして実現するためには、政策を立案できる議員という立場にまわり、実例を積み重ねながら実現していくしかないと痛感し、このたび立候補を決意した次第です。

 学都「仙台・宮城」には、それを実現できるだけの人的資源とネットワークがあることを私はこれまでの14年間の実践の中で確信しています。そして、そのポテンシャルを形にできるのが、今だと感じています。私は、そのポテンシャルを形にし、創造的な学都「仙台・宮城」の実現を目指します。

総合科学技術会議の大臣・有権者会合の地域開催(2010 年)において、一般の人々の立場に立った科学コミュニケーションの重要性について意見表明し、大臣や有識者議員らと意見交換を行った。(写真提供:内閣府)


 人口急減・超高齢化・グローバル化・情報化・地球温暖化等が進行する予測不可能な時代、真に豊かな社会をつくる基盤は、言うまでもなく教育です。一方で、ここ宮城県は大学・研究機関や企業等が集積し、現役を引退したシニア層も含めて、高度な専門知識・技能を有する人材が多数在住している地域です。この宮城県特有の知的資源を最大限に活かし、外部人材(専門家)の活用により、知識を活用し新たな価値を生み出す知恵を次世代に伝承する「科学教育先進地域」を実現することによって、子どもたちが生まれ持つ知的好奇心を引き出し、創造性を育む教育の仕組みづくりを、大草よしえは目指します。



PROFILE

大草 よしえ(おおくさ・よしえ)

1995年富谷町立富ケ丘小学校卒業
1998年富谷町立日吉台中学校卒業
2001年宮城県泉館山高等学校卒業
2005年東北大学理学部卒業
2005年東北大学大学院在学中に有限会社 FIELD AND NETWORK 設立、取締役に就任
ひとり新聞社「宮城の新聞」主宰、科学や教育をテーマに約500本の取材記事を執筆、中高生むけに発行
2007年知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて 特定非営利活動法人 natural science 設立、理事に就任
2007年東北大学大学院生命科学研究科中退
2007年科学のプロセスを子どもから大人まで五感で体験できる『学都「仙台・宮城」サイエンスデイ』主催を開始。学都「仙台・宮城」サイエンス・デイの主催者として計画立案から運営まで1から担い、2017年(第11回)には来場者1万人を超える全国最大級イベントに成長。
2013年「科学・技術の地産地消」実現のため『学都「仙台・宮城」サイエンスコミュニティ』設立(国立研究開発法人科学技術振興機構「ネットワーク形成地域型」採択事業。提案機関:宮城県、運営機関:特定非営利活動法人 natural science )。主コーディネーターとして地域資源を教育的価値へ変換する活動を企画・立案・運営し推進、本コミュニティへの参加機関は大学・研究機関・学会等で約300団体、個人会員は約2万5千人に(2019年現在)。

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