「ナノテラス」を契機に連携による各機関ミッション効果最大化を図るための意見交換会を開催しました(2023.11.29)

心豊かな社会をつくる会(代表:大草よしえ)は、知的好奇心がもたらす心豊かな社会の創造にむけて、地域資源の強みを最大限引き出し教育と研究と産業が循環するエコシステム「科学・技術の地産地消」の実現を目指して、多様な主体と議論する場を積極的に設けて参ります。このたび、次世代放射光施設「ナノテラス」を契機に、連携による各機関ミッション効果最大化を図るための意見交換会を令和5年11月29日、東北大学にて開催いたしましたので、以下に結果をご報告申し上げます。また、本議論で得られた知見は、令和5年第4回定例会の一般質問「科学技術を活かしたまちづくり」で一部を取り上げさせていただき、仙台市としての具体的アクションにもつなげることができました。

開催結果

 宮城県仙台市に立地され来年度から本格稼働予定の次世代放射光施設「ナノテラス」を契機に、連携による各機関ミッション効果最大化を図るための意見交換会を令和5年11月29日、東北大学片平キャンパスを会場にお借りして「心豊かな社会をつくる会」(代表:大草よしえ)主催で開催いたしました。当日は、東北大学(共創戦略センター、ナノテラス共創推進課)、理化学研究所(本部、仙台拠点)、宮城県(新産業振興課、産業技術総合センター)、東北経済産業局、利府町(町長、企画部)、仙台市(まちづくり政策局、経済局)から合計16名の皆様にご参加いただき、2時間にわたり活発なご議論をいただきました。

 意見交換会では、まず各機関の取組状況や課題認識等についてそれぞれお話いただいた後、地場企業が大型放射光施設を利活用する際のハードルや、教育への利用、ナノテラス等のチャンスを契機として如何に未来社会のビジョンを地域発で描けるか等について幅広く議論いたしました。議論のようすは議事録を作成し、当日の発表資料とともに関係者と共有いたしました。また、本議論で得られた知見は、今回の定例議会(令和5年第4回定例会)の一般質問「科学技術を活かしたまちづくり」で一部を取り上げさせていただき、仙台市として具体的なアクションにもつなげることができました。改めまして関係各位に感謝申し上げます。

開催の経緯と目的

Figure 1 令和5年第3回定例会での大草よしえ一般質問「ナノテラスの利活用」  私自身は、仙台市議会議員になる前から、主催する一般向け科学イベントにおいて東北大学と連携して2016年度から次世代放射光施設のアウトリーチ活動を小学生から大人むけに毎年実施させていただいたり、2019年度に東北経済産業局の委託事業で行政・企業向けの解説パンフレットを作成したり、このほかにも関係者からのご依頼で様々な取材活動等を行うなど、これまで次世代放射光施設の普及啓蒙活動に色々関わらせていただいた関係で、議員当選直後から、仙台市によるナノテラスの利活用について様々な関係者から心配の声を多数いただきました。そこで、関係各位にヒアリング等にご協力いただきながら、9月の定例議会の一般質問で、仙台市の直近の課題として「ナノテラスの利活用」について質問したところ、その質問内容を踏まえて様々な課題認識やニーズ等を頂戴することができました。

Figure 2 「ナノテラス」を契機に連携による各機関ミッション効果最大化を図るための意見交換会のようす(2023年11月29日、東北大学にて)  特に「多様な関係者とで広くざっくばらんに意見交換を行える場をコーディネートしてほしい」とのご依頼を多数頂戴しましたので、これを機にナノテラスやリサーチコンプレックス形成のみにこだわらず、各機関が課題認識等も共有しながら連携・協力し、それぞれのミッションの効果最大化を図れる機会をつくれればと考え、これまで意見交換等を行っていた方々を中心にお声がけさせていただき、今回の意見交換会を開催させていただいた次第です。お互いに課題等を共有し、立場と想いのある方々同士がさらに協力・連携することができれば、それぞれの機関のミッションの効果最大化のみならず、ここ仙台・宮城・東北にとって素晴らしい成果が得られるものと確信をしております。私も大変微力ではありますが、引き続き勉強を続けながら、有意義なご提案ができるよう尽力して参ります。


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